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2015年9月1日



 
近 況 雑 感

私は、週末はTVもない山小屋に入り、休息したり、瞑想(?)にふけっていますから、都会で起こっている出来事のことは、月曜日の朝刊を駅で買ってはじめて知りました。朝日新聞の8月31日朝刊一面には、30日(日)に「安保法案反対 最大デモ」「国会前に集会 全国各地でも」という見出しで、国会議事堂前の広場と道路に、一般市民や大学生らがプラカードを持ってあふれているカラー写真が掲載されているのを見て、私が弁理士になりたての1960年4月に、同じ場所で起きた日米安保協定反対の学生運動の中で、東大生であった樺美智子さんが死去したことを思い出しました。

 当時は、全学連が中心となっていたデモでありましたが、今回のデモは、都内の大学生有志らが作る「SEALDS シールズ」のほか、大学教授らの「学者の会」や子育て世代の「安保関連法案に反対するママの会」といった一般市民の集合体によるものでした。この抗議デモは全国各地で行われ、10万人以上が集合したといわれています。

 

日本国が、米国・英国・中国その他の国家を敵とした太平洋戦争を終結したのは1945年(昭和20年)8月15日であったことは周知の事実であるところ、なぜもっと早く終戦宣言を日本国政府は発表することができなかったのか。換言すれば、昭和天皇による聖断がなぜおくれたのか、を多くの国民が思ったのは戦後のことでした。

 日本国政府は、国民の意思とは反対に、米国ハワイ州のパールハーバーに対し海軍により奇襲攻撃をかけたのは、そこが米国海軍の本拠地の一つであったからであり、日系人を含む米国人が住むホノルル市等に対する空爆はしていないのです。その意味では、米国軍機が日本国内の多くの大中小都市に対し無差別攻撃をし焦土と化した事実とは、目的は全く異なっています。

 また、昭和20年に入ると、海外において日本軍は、ガダルカナル島やアッツ島などで玉砕したり、フィリピン国のレイテ島沖海戦では全滅したり、沖縄では前号でお知らせしたような米軍隊の上陸によって地上戦が行われ、多くの日本国民が犠牲になっているのです。

 そこで、1945年7月26日に、米英中の連合国は、その前に無条件降伏していたドイツのポツダムで、わが国政府に対して発した“Potsdam Proclamation”は、その第1〜第13の宣言の中の最後において、次のような恐怖の要求をしているのです。

 「われわれは、日本国政府が直ちに全ての日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつ、右の行動における同政府の誠意につき、適当かつ十分な補償を提供することを同政府に要求する。右の方法をとらない場合には、日本国は速やかに、かつ完全に壊滅するのみである。」(訳・監修 山田侑平「ポツダム宣言を読んだことがありますか?」共同通信社 2015年8月・900円)

 この本を私が買ったのは、8月13日午前、久しぶりに岩波ホールでの戦災関連の映画を見た後、神保町のすずらん通りの書店に入った時に偶然目に留まったからです。以前から見たいと思っていた本が目の前にあったのです。

 

3.7月1日号の本欄では、6月18日に東京浅草公会堂で開催された「沖縄戦展」の展示とともに「沖縄戦の体験者による証言会」があったことをお知らせしました。またその際、同じ主催者による「戦場体験証言集会」と「シンポジウム」が、9月20日(日)に日比谷公会堂で開催されることを、チラシによってお知らせしましたが、ここに再度お知らせします。この日登場するのは元軍人の10人であり、「語らずに死ねるか!」と叫んでいます。入場無料だから、これをごらんの皆さんもぜひ参加して、恐怖の昔話を聞いてみませんか。 

 

4.2020年東京五輪のエンブレムの模倣話題が続いており、解決の見通しはまだありませんが、JAGDAの元会長で選考委員会委員長の永井一正さんが、おくればせながら選考経過を発表し、原作はもっと違ったものであったと証言しています。これを見ると、「T」の文字がその図形から読み取れますので、これに戻してはどうかと思いますが、類似の商標が存在していたから修正したというのです。そうであれば、その商標の構成態様を見たいので、公表してほしいと思います。しかし、商標とは、必ず商品や役務との関係で使用されるものですから、その図形標章は、現に使用されているもので、運動競技に関係するものなのでしょうか。もしそうでないのであれば、それは商標とは言えないから、商標という概念を使用すべきではなく、「著作物」という概念を使用すべきであり、その見地から法的保護の問題を考えるべきです。

         

       

 この記事は、いずれも朝日新聞2015年8月29日35ページから引用〕

 

 

5.今月の「裁判例研究コーナー」では、次の5件について紹介します。

 

(1)楽曲使用許諾契約・著作権等侵害行為損害賠償請求事件:東京地裁平成

   27年6月26日(民40部)判決<請求棄却>➡D−104

(2)出願意匠「マイクロニードルパッチ」拒絶審決取消請求事件:知財高裁

   平成27年7月16日(4部)判決<請求棄却>➡B1−58

(3)「婦人服」不正競争行為差止等請求事件:東京地裁平成27年7月16日(民

   46部)判決<認容>➡C1−68 別紙

(4)「芸能人の裸合成画像」パブリシティ権侵害差止等請求事件:知財高裁

   平成27年8月5日(3部)判決<控訴棄却>➡H−16−1

(5)登録商標「オルガノサイエンス」無効審決取消請求事件:知財高裁平成

   27年8月6日(2部)判決<請求認容/審決取消>➡G−203

 

  

第1「論文コーナー」では、「現行法下におけるTFの積極的保護のあり方―最近のわが国の行政と司法の動向から―」を掲載します。この論文は、8月号の本欄で紹介した、7月21日にJAGDAで開催された「タイプフェースの法的保護」のシンポジウムにおいて、私が講師の1人として発表した意見を整理してまとめたものであり、現行法での積極的な保護のあり方を提言しています。➡第1−35 

 

 

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