USHIKI INT'L PATENT OFFICE


 


 
2010年2月1日


 
近 況 雑 感


1.「知的財産権」や「知的所有権」という日本語は、特許権や著作権の代語でないことはご存知でしょうが、その意味内容の広さと深さを知れば知るほど、この法分野の仕事の一部を荷負っている弁理士にとっては、喜びの多い職業であることを、私はその昔から承知しており、人様がその頭脳によって生み出した様々な技術やデザインや著作物を保護するためのお手伝いをしていることに誇りを持っているとともに感謝しています。

 すると、人間の知恵という泉は枯渇を知らず、無限に生れ出ずるものであり、それらは人類の日常生活に直接,間接に役立っています。

 そのような中で、わが国には日本生物環境工業学会という名の学会が存在し、その中の植物工場部会が「技術立国日本の植物工場テクノインテグレーション」と題した第20回SHITAシンポジウムを、1月22日(金)に神田駿河台で開催しました。午前中は、前半で2人の大学教授による記念講演があり、後半では千葉大学,東京農工大学、明治大学,信州大学,大阪府立大学,島根大学,愛媛大学,青森県産業技術センターの各研究者から、それぞれの研究開発テーマによる報告がありました。

 都会のビルの地下室における「植物工場」のことは以前から聞いていましたし、かつて特許調査を依頼されたこともありましたが、全国の地方大学等においてこれが根付いていることは、それぞれ大学からの報告を聞いてよく理解できました。特許権による保護のことも念頭において、出願している話も聞きました。

 また、「植物工場」といっても大別して光合成のための導入には、太陽光利用型工場と完全人工光利用型工場とに分かれているし、コスト面での課題もあるということです。

 いずれにせよ、私は、わが国における「植物工場」の発達について、これからも継続して注目していくつもりです。

 これについての参考書としては、次の2冊があります。

 @ 高辻正基「完全制御型植物工場」オーム社2007年

 A 古在豊樹「太陽光型植物工場」オーム社2009年

 

2.「第1論文コーナー」において、前記1の「植物工場」問題に関連する記事として、“WIPO Magazine”-April 2009,No.2 pp.27〜28に掲載された記事の訳文を、写真入りで紹介することにします。→第1−27

 その題号は、「グリーンデザイン−ゆりかごからゆりかごへー(GREEN DESIGN - FROM CRADLE TO CRADLE-)」です。

 この最後の頁には「生きている屋根(Living Roof)」と題して、米国フォード社のRouge Factoryの屋上写真が紹介されていますから、「植物工場」の発達状況についての世界の一端を知っていただければ幸いです。

 

3.今月の裁判例コーナーでは、次の4件を紹介します。
(1)登録商標「新極真会」無効審決取消請求事件:知財高裁平成2110月
   
30日判決<認容→審決取消>→G−89

(2)「朝バナナ」商標権侵害差止等請求事件:東京地裁平成21年11月12
   
日判決<棄却>→F−23

(3)「図形+SMILE&SMILE」不使用取消・審決取消請求事件:知財高裁
   
平成21年11月30日判決<認容→審決取消>→G−90

(4)商標「NU−STEEL」図形・登録取消審決取消請求事件:知財
   
高裁平成21年12月28日判決<認容/審決取消>→G−91

 

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