USHIKI INT'L PATENT OFFICE


 


 
2008年11月1日


 
近 況 雑 感

1.毎月、ここで注目すべき裁判例を紹介する楽しみは、今月号に紹介する「コンマー/CONMER商標登録無効審決取消請求事件」の〔論説〕の冒頭でも触れるように、知財裁判の判決文を読んでいて、「うーん」とうならせる感動の判決に出会うことである。そして、知財裁判は現在、東京地裁には3か部、東京高裁には4か部があるが、訴訟を提起したい者が知財部を選択できるようになればいいなあと思うものである。それほど、同じ知財裁判を行う部とはいえ、部の構成判事の眼力には差が見られるのである。
 
極端な例としては、いかに大量の証拠を全部読んで考える時間がないとはいえ、一審判決の殆んど丸写しのような控訴審判決が見られたり、新しいかつ複雑な理論構成をするには時間も労力もないから、上っ面だけを撫でたような理由づけしかしていない判決もある。
 
そのような判決を読むと、敗訴側にとっては、裁判官の質に疑問が湧いてくることから、願わくば、時間と費用を使っても裁判をしなければならない立場となった原告側の主張と立証をまずよく理解した上で、被告側の反論と立証に耳を傾けるという、司法の基本的な姿勢を忘れてはならないと思うのである。
 
そういう控訴審判決に対しては、最高裁において、法の正義とは何かという法哲学の本質から司法のあるべき姿勢を考えてもらいたいと思う。


2.今月の裁判例は、次の2つの商標の審決取消請求事件を紹介する。
(1)登録商標「コンマー/CONMER」無効審決取消請求事件:知財
   
高裁平成20年6月26日判決<認容→審決取消>→G−71
(2)生鮮市場ばんばん審決取消請求事件:知財高裁平成20年8月4日判決
   
<認容・審決取消>→G−72
 

 
時間の余裕があれば、判決文が最近蓄まって来ているから、出来るだけ多くのものを読んで考えたいと思っているが、特許明細書を書いたり、審判請求書や訴状を書いたりの実務の仕事の方が多忙であると、つい疎かになってしまうので、ご了承下さい。


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