USHIKI INT'L PATENT OFFICE


 


 
2007年9月1日


 
近 況 雑 感

毎日、新聞やTVを見るのが楽しい。それは、われわれが住んでいる人間社会に、毎日いろいろな物事が起っていることを知ることにある。それは好奇心以前のことであり、紙をめくったりスイッチを入れれば飛び込んで来る。
 そんな中で、身近な記事として「司法修習生71人不合格−門広がり“質低下”指摘も」(朝日9430面)があった。法曹人口の増加は司法制度の改革の要といわれているが、裁判官や検察官の定員は殆ど変わりないのに、弁護士人口だけが増えて就職難というのが現状だという。難しい司法試験は通っても、司法研修所の卒業試験を通らないようなレベルの者では、実務家としては通用しないことを意味する。
 同じことが合格者数を増やしている弁理士試験の場合にもいえるし、合格者の平均年齢が35才近いのが最大の問題だ。この年齢では大学を卒業して10年以上経っていることになり、また特許事務所や企業の特許部にいて特許明細書を作成したり、関連する特許実務をしていない者が増えているようである。弁理士制度では、現在のところ、研修は弁理士試験に合格し登録後に弁理士会が自主的に行っているだけであるから、卒業試験や不合格の輩出はない。だから、弁理士試験の合格者数を増やすことと、その質的低下と就職難とは比例することになろうとしている。果してこれでいいのか。

2.私は現在、今年1月から2年間の予定で法学書院発行の「弁理士受験新報」で「意匠法講義」を担当している。弁理士試験の合格を目指す講座ではあるけれども、意匠法という法学問の基礎を教えているから、教えている方も面白い。それは、私自身が実務者であると同時に研究者であり、実務での経験と研究の成果との両方を教えることができるからである。
 だから、ここで講義している問題の中には、例えば改正法24条2項に対する批判もあるけれども、私は法理論的に説得力をもって教えているから自信がある。自分で納得できないものごと、おかしいと思う問題を、
人に教えてはならないのであり、人も鵜呑みにしてはならないのである。前記法規定は悪法というよりも、誤法である。そして、本質的な誤りはいつまでたっても誤りである。

今月の裁判例は、次の2件を取り上げます。紹介したいもっと良い裁判例もあるのだが、最高裁のHPからの判決文には、図面や写真などがほとんどついていないから、良い裁判例でも割愛しているところである。
1)登録商標「Heads」無効事件:知財高判平成19123日→
G−56
2)紐丸冠瓦事件:知財高判平成19614日→B1−28

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