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                                   2006年10月15日

 


 近 況 雑 感  <特 報>

1.

 8月1日号の本欄では、映画「ローマの休日」などのDVDの製造頒布の差止めを求めた著作権侵害の仮処分申立事件で、東京地裁民事47部が、著作権の存続期間の満了を理由に申立却下の決定をしたことをお知らせし、9月1日号の裁判例コーナーD−51では、その内容と論説を紹介した。
 この決定に対しては即時抗告がなされた旨もお知らせしていたが、債権者のパラマウント・ピクチャーズは、この仮処分申立の申請自体を10月10日に取り下げたとの報道があった(朝日新聞10月11日34頁)。
 その理由は、被告は異なるが、パラマウント・ピクチャーズと映画配給の東北新社が原告となった映画「シェーン」の映像素材とDVDをめぐる製造販売差止等の本訴事件で、東京地裁民事29部が、原告らの請求をいずれも棄却するとの判決を平成18年10月6日に言い渡したことから、知財高裁における勝訴は期待薄と判断したからのようである。
 にもかかわらず、存続期間の算定方法について、文化庁著作権課はその考え方を変更するつもりはないようである。しかし、存続期間の問題は著作権の存否と公益にかかる重大問題であるから、最高裁まで事案が持ち上がって確定すると否とにかかわらず、文化庁は著作権審議会を早急に開いてこの問題の検討を始め、行政府としての統一見解を早く表明するべきである。

2.  著作権法におけるこの問題を、何故私があえて今回「特報」として取り上げたかといえば、東京地方裁判所における仮処分決定や本訴判決が、「改正意匠法24条2項」に対する警句となっていると思うからである。即ち、今後、同じ知的財産権を扱っている司法裁判所の判断を、24条2項は将来受けることになるかも知れないから、教訓として今から特許庁はこの条項をめぐる諸問題についての対策を考えておくべきであることを、示唆しておきたいのである。
 私は、この問題を取り上げた論文を「パテント」今年10月号に発表しているので、お読みいただきたい。

3.

 そこで、本号では特に次の2つの裁判例を取り上げる。このうち、(1)については、C1−31に紹介した不正競争防止法関係の地裁判決に対する控訴審判決事件であり、控訴棄却の判決であった。
1胃潰瘍治療剤カプセル事件:
     
知財高判平成18928日(3部)
C1-36
2)映像素材/DVD製造販売差止等請求事件:
   東京地判平成
18106日(民29)→
D−52

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