2005年11月1日


 
近 況 雑 感

1.

今月号の発行は、10月下旬が公私共に多忙だったことから、やや遅くなりました。
 私は、10月28日に大阪茨木市のJICA研修センターで、中国の研修生を対象に、「意匠法と著作権法との交錯問題」について講義をしましたが、研修生の中には1人の最高人民法院判事と1人の最高人民検察院検事がいました。いずれも明日の中国の司法界を担う若い人々でしたが、こんご日本企業が提起するだろう知的財産権の侵害事件を扱われることでしょう。
 ちなみに、H社のオートバイ意匠権に対する中国企業らによる意匠登録無効請求事件において、最終審の北京市高級人民法院で引用公知意匠とは非類似として、無効の決定と判決を覆す判決をした裁判長も、過去に前記JICAの研修生であった人です。

 

2.

 10月29日には、大阪デザイン振興プラザの10周年特別企画として開催された「キャラクターデザインの未来展」(5人展)のセミナーに出席しました。そこでは、5人の講師が「キャラクターデザインから学ぶブランドづくり」の話をしました。かれらは、ブランドの立ち上げ、製品づくり、組織のイメージ化まで、幅広い成功事例について紹介していましたが、大阪でも全国展開の仕事をしているデザイナーやイラストレーターが多勢おり、レベルの高いキャラクターデザインを創作していることを知りました。
 このようなキャラクターは、すでに漫画やアニメに登場して周知となっている「シリーズ
キャラクター」とは区別され、「オリジナル キャラクター」と呼ばれるものですが、当たれば大きい金の卵です。
 その典型例は、わが国では「ハロー・キティ」ですが、彼女は今や「シリーズ
キャラクター」と肩を並べるほどの有名なキャラクターに成長して、海外にも進出しています。

 

3.

今月は次の2つの意匠をめぐる審決取消訴訟を取り上げます。

1)フェンス登録無効事件(知財高裁4部平成17年8月25日判)
   →
B2−7

2)キャスター登録無効事件(知財高裁3部平成17年9月28日判)
   →
B2−8

 このうち(1)は意匠法3条2項、(2)は意匠法3条1項3号の各規定が適用された事例ですが、実務家としてはいろいろ考えさせられる中味のある事案です。

 

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