2005年8月1日


 
近 況 雑 感

1.  7月27日の朝日新聞第3社会面によると、伊藤忠商事が「MOTTAINAI」のロゴマークを日本国内で使用するためのライセンスを取得したとの記事が出ていた。そのロゴマークの創作者は記事から見ると、ケニアのノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんのようです。
 彼女がこの言葉を公けにしたのは、今年2月に来日した時に、日本語の「もったいない」の言葉に感銘を受けたことが動機となっているようだが、これを世界共通語に広げようと努力されていることは結構なことです。しかし、これを前記商社が窓口となって、地球環境の保護に賛同する企業に前記ロゴを使用させ、商品売上げの中から4〜6%を使用料として受取り、マータイさんらの植林活動「グリーンベルト基金」に寄付するという商法には賛同しかねます。
 「もったいない MOTTAINAI」という日本語自体は、それをどんな商品や役務に使用しようと自由であり、商標権を取得して独占することはできないし、その言葉を使用したり、独自のロゴマークを創作して使用することは、誰でも自由にできることだから、前記のような考え方は誤解を招きかねません。
 ちなみに、矢崎総業は早くから新幹線の内広告で、この言葉を使用し、環境保護に対する企業の積極的な姿勢をアピールしています。
 ”NPO”や”ボランティア”の登録商標が、異議申立によって取消されたことが「特許ニュース」の7月4日号と7月28日号に発表されていることも、前記「MOTTAINAI」のロゴマークの使用について考えるときの参考となるでしょう。

 

2.  今月の裁判例コーナーには、次の3つの判決を紹介します。1つは著作権侵害事件、他の2つは商標の審決取消事件です。
 (1)NHKドラマ「武蔵」事件→D−42
 (2)ポロ類似図形事件→G−38
 (3)国際自由学園事件→G−39
 このうち、(3)の事件は、本HPの昨年11月8日号で取り上げた東京高裁判決を最高裁判所が逆転したもので、私の予想が当たりました。

 

3.  真夏の太陽が照りつける今日このごろですが、昨年から今年にかけては地震や大雨などの自然災害の当たり年のようですから、これからもお互いに十分注意することが必要です。

 

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