2005年3月10日


 
近 況 雑 感




 

1.

 意匠法は創作保護法であり、知的財産法の中核を占めて、あらゆる知的財産権と接し合っている法分野であるにもかかわらず、そのような存在意義が立法府にも行政府にもよく理解されることなく、法改正問題が起るのは、いつも特許法や商標法や著作権法の改正の後々となり、二番手・三番手に位置づけられているのはわが国だけでないことは、かってイギリスの知的財産権庁のW.ウォレス副長官が言われていた。のみならず、わが国では、意匠法は不正競争防止法にすら抜かれて後塵を配している。
  昨年6月から例のごとく経産省主導で開始した不正競争防止法の改正審議が、今年1月のパブリックコメントをもって終着したことから、今国会に法案が上程されているが、この影にかくれて、昨年9月から開始し、たった3回で中間報告を出している意匠法改正審議では、次の点が問題になっているという。
  (1)意匠の定義
  (2)意匠制度の枠組み
  (3)登録要件と効力範囲
  (4)意匠法の名称
  この中で、(3)の問題で、意匠法が創作保護の制度か、競業秩序を維持する制度か、という立法趣旨や目的について検討する必要があるという。しかし、このような本質に及ぶ問題は、(2)において検討する問題であって、登録要件や効力範囲にからめる問題ではないから、法改正の基本姿勢は全くおかしい。

 2.

        
 今月のこの「HP」がおくれた理由は、私が45年以上にわたって発表してきた150件近くの論文から19本を厳選した著作集『デザイン、キャラクター、パブリシティの保護』を出版する追い込みに時間がとられていたからです。3月中に刊行します。出版社は法律専門書の出版で注目されてきている悠々社です。

 

3.

今回は、次の2つの裁判例を紹介します。
 (1) 「ラップフィルム摘み具事件」 →A-23
 (2) 「秘書士事件」 →G-36

 

4.

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