2004年12月10日


 
近 況 雑 感




 

1.

 

 今月号の発行もややおそくなりました。その理由の一つは、私が来年、古稀を迎えることから、「古稀記念論文集−意匠法および周辺法の現代的課題」を発明協会から出版していただけることに合わせて、自分の「著作集」を悠々社から出版するために、私が過去に発表した知的財産法関係の論文の中から、前記関係法130件以上の論文のうち、18件を厳選するとともに若干の補正をしかつデータを作成していたからです。
  この「著作集」は、第1部デザインの保護(そのT.意匠法の存在意義、そのU.意匠法の改正論)、第2部キャラクターの保護、第3部パブリシティの保護に分けて編集されています。
  いずれの著書も来年3月中に刊行される予定です。


2.

 意匠法の改正問題が現在、産業構造審議会知的財産政策部会で審議されていますが、検討しなければならない大問題は,意匠権保護制度を二本立てで行うかどうかの問題であり、その場合でも、「無審査登録型」を選択するか、「無審査非登録型」を選択するかが問題となります。後者は、英国・EU型であり、前者は私の提案であり、韓国が採用している制度です。
  私がこの型を提案したのは、英国1988CDPAが非登録デザイン権制度を導入したことを見て、この制度をそのままわが国に導入することは、日本人の性格や文化には親しまないと考え、特許庁という政府機関が登録事務(一種の寄託)を行う方が妥当だろうと考えて提案したものです。どのコースを選ぶかは出願人次第となります。
  ところが、英国・EU型の非登録デザイン権制度を、わが国では意匠法ではなく、不競法2条1項3号で規定してしまったことからねじれ現象が起っており、デザイン(商品形態)の保護が世界に整合しなくなっているのです。3号類型が不正競争行為の占呪から逃れるためには、「非登録デザイン権」またはこれに似た制度を意匠法に導入し、英国・EU型に接近することを考えることから始めなければならないのです。 


3.

 そこで、今月号は、裁判例の紹介は割愛し、私の既存の論文(いずれも「パテント」誌に発表ずみ)を、「第1論文コーナー」に掲載することにし、論議の参考にしてもらいたいと思います。
  (1) 「新不正競争防止法と意匠の保護−意匠法への挑戦」
     →1-20
  (2) 「意匠法改正の目的は何か」
     →1-21

4.

 このホームページに掲載されている私の論文,論説には、著作権が与えられていますので、無断複製を禁止します。引用される場合には、必ずこの出所を明記して下さるようにお願いします。
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