2004年 6月 1日
 


 
近 況 雑 感



1.中村修二対日亜化学工業事件は、職務発明者としての原告が使用者の被告に対して、特許法35条3項に基く「相当の対価」を請求した事案であり、平成16年1月30日に判決言渡しのあったことは、3月1日の本欄で紹介しました。
  この両者の主張は、裁判外の出版界においても話題となり、今年に入ってから、3月25日には中村修二「負けてたまるか」が朝日新聞社(1200円)から、3月30日にはテーミス編集部「青色発行ダイオード−日亜化学と若い技術者たちが創った」がテーミス(1500円)から、それぞれ出版されていますが、いずれの本の中でも、404特許を特許権たらしめている「特許請求の範囲(クレーム)」の成立に言及しているものはありません。
  マスコミもこの「クレーム」を書いた代理人弁理士については関心がないのか、あるいは何にもわかっていないのかと思うが、弁理士が書いたこの「クレーム力」で中村さんは何百億の対価を得ることになったのです。しかし、弁理士としては割り切れません。

2.新著「商品形態の保護と不正競争防止法」が、経済産業調査会から刊行されました(3500円)。その内容等については、“PROFILE”の中で紹介していますので、ごらん下さい。

3.今月の“裁判例コーナー”では、次の4つの商標の審決取消訴訟事件を紹介します。
(1) 「マンハッタンポーテージ」事件(東京高判平成15年11月20日)→G27
(2) 「ユービック」事件(東京高判平成16年1月26日)→G28
(3) 「あおばの森」事件(東京高判平成16年1月27日)→G29
(4) 「ポロ図形」事件(東京高判平成16年2月25日)→G30

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