2004年 5月 1日
 


 
近 況 雑 感



 

1. 私は、このHPの今年1月号、2月号、3月号で、弁理士の「ク
レーム力」についてアピールし、職務発明の発明者による大発明も、
これを特許権化するために「クレーム」を作成した弁理士の立場を評
価することを忘れてはならない旨を書きましたが、これは大企業の出
願代理をする弁理士たちや多数弁理士をかかえる事務所の弁理士には
当てはまらないだろうとも書きました。
 ところが、4月1日付の特許庁のHPには、「担当弁理士の明確化の
お願い」と題した同庁調整課審査基準室からのお知らせが出ていまし
たが、このメッセージは私の前記指摘に通ずるものがあります。
 所定のフォームがあるとはいえ、明細書の内容を作成しかつ「特許
請求の範囲」を創作表現するのは、代理人としての弁理士の役割であ
ってみれば、願書や審判請求書に記載されている弁理士の氏名は単な
る飾り物ではないはずであり、弁理士はその「クレーム」についての
責任者であります。
 しかし、そのような弁理士が代理人として名前を出している限り、
私のいう「クレーム力」は馬の耳に念仏にしか聞こえないかも知れま
せんが、全員が極力そのようなことを言われないような弁理士になっ
てほしいものです。そして、この問題については、日本弁理士会は全
会員に向ってアピールするとともに、対社会的に弁理士の「クレーム
力」の存在を大きく宣伝してほしいものです。
 そうすれば、その声は、特許法35条3項にいう発明者の「相当の 
対価」を算定する知財裁判所にも、第三の立場にある弁理士による
「クレーム力」の寄与度・貢献度を理解してもらえる原動力となるも
のと確信します。

2.私は、今月末には、新刊書「商品形態の保護と不正競争防止法」
を経済産業調査会から出版します。その目次については、“PROFI
LE
”中の「著書」の部をごらん下さい。
 この著書は、私が現行不正競争防止法の施行以来あたためていたも
のであり、裁判例は最近のものまで含めています。弁理士の視点から
この法律を見ており、周辺法と外国との比較法に及んでいます。

3. このような事情から、今月の「裁判例コーナー」で紹介する事件
は、意匠権侵害にからむ次の1件だけですが、久し振りに意匠権侵害
事件を紹介します。
  「盗難防止用商品収納ケース」事件→A-22 
   東京地裁平15(ワ)7936号 
   平成15年12月26日判(棄) 
 
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