2003年 11月 1日
 


 
近 況 雑 感



 

1.お待たせしました。拙著「意匠権侵害‐理論と実際」が11月7日に経済産業調査会から刊行され、11月10日には店頭に並ぶことになりました。(最初は“理論と実務”としていましたが、内容から“理論と実際”としました。)総論(理論篇)と各論(実際篇)とに分け、裁判例は過去の主なものを110件を選びました。この本の「目次」部分は、“PROFILE”の著書紹介の中で掲載しています。「はしがき」部分と併わせてごらん下さい。
 実は、11月10日の週には、小生が監修しました「実例に見るデザインの紛争と判例」も日経BP社から刊行されます。同一題名の本は5年前にも刊行されましたが、この内容はそれまでの過去5年間に “日経デザイン”(月刊)に多数の弁理士が書いて紹介した意匠法,商標法,著作法及び不正競争防止法などにからむ裁判事件の中から主なものを選んで編集されたものでしたが、5年後の今回の本は小生が監修と総論篇を書くことを依頼されたものです。各論篇では、各弁理士が“日経デザイン”に、過去5年間に紹介した事例を各法別に集めています。
 いずれの本も、実務者にとって、今日の知的財産権をめぐる具体的な法律問題を扱った先端を行く実務書と愚考していますので、ぜひともご購読下さるようお願いいたします。価額は、その力作に合わせたものになっていますので、ご理解下さい。

2.昨今、マスコミでは、商標をめぐる紛争が紹介されていますが、小生も先週、「AERA」から取材を受け、その記事が2003年11月3日号(No.46)80ページに紹介されています。「阪神優勝」や「がんばれ日本」の登録商標をめぐる諸問題です。商標が他人によって登録されても、自分の方では商標としての使用をしていないのであれば、そのような使用には商標権の効力は及ばないから、全く心配はないのに、それがやや誤解されているのは、(もし弁理士が代理人に付いているならば)弁理士の法的アドバイスが正確ではない場合があります。
 「阪神優勝」というネーミングの使い方を見ていると、「ポパイ」事件の大阪地裁昭和51年2月24日判決が思い出されます(拙著「キャラクター戦略と商品化権」264ページ)。Tシャツの胸部分に大きくこの文字や図形が表現されているものは、デザインとしての使用ではあっても、商標としての使用には当たりません。これは社会的常識というものです。

3.今月の「裁判例コーナー」では、次の2つの判決事件を紹介します。
(1) トリートメントブラシ形態事件・・・・・大阪地裁平成15年8月28日判 →C1−21
(2) Tシャツ並行輸入事件・・・・・東京地裁平成15年6月30日判  →F−8

4.日本弁理士会の会長選挙の問題についてのアピールは、不文律のルールを遵守するのか破るのかの選択が、会員の良心にまかせられていることにして、この欄から消すことにします。(11月6日記) 

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