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2019年4月1日



 
近 況 雑 感

1.日午後10時からNHK総合番組で、「逆転人生」「最強アップル対貧乏発明家」と題する放送がありました。この番組は、コメディアンの山里亮太らが司会するもので、主人公は個人発明家の斉藤憲彦さんであり、斉藤さんが出願し特許権を取得した発明が、アップル社の音楽プレーヤーiPodに無断採用されていたというものです。

 原告となった斉藤さんの代理人弁護士の健斗もあり、斉藤さんは支払えないので着手金なしで訴訟を遂行して勝訴したという事件です。

 しかし、原告の賠償請求金額は100億円であり1500万円の印紙代の支払いであったのですが、判決で言い渡された金額は3億5千万円位だったのです。

 裁判中にあっては、担当裁判官は斉藤さんに和解をすすめたのですが、これを拒否したのです。裁判官としては、技術的内容が難しいことや訂正審判などがあったことから、判決を書くのは大変だということもあり、原告に対しては不利だと言っていたようです。代理人弁護士にあっては、裁判官の考え方を承知していたから、和解には断じて応じず、被告の製品は原告の特許発明の「技術的範囲」に属する、と確信していたというのです。

 斉藤さんは、日本国においてしか特許出願をしていなかったので、これ以外の権利侵害訴訟はできなかったが、もし米国においても特許出願して特許権を取得していれば、同様の事案であれば100億円の損害賠償金を取得できたかも知れない、と番組に登場していた元特許庁長官の荒井寿光さんは述べていました。

 なお、私も最近、東京地裁において裁判官の勧めで和解させられた事件の経験を持っています。

 

2.最近のニュースによりますと、滋賀県彦根市のオリジナルキャラクターの「ひこにゃん」が、今年4月からしばらく休業を余儀なくされる可能性が出て来たそうです。「ひこにゃん」の活動については、市は市内の団体に委託しているというのですが、そのための費用について市議会で否決されたから、人件費の支払いができなくなったというのが理由のようです。

 このキャラクターの場合は、着ぐるみを人間が着て活動するのが存在目的のようで、「ハローキティ」のようなワッペンとかシールとかに登場する人物ではないようなので、人件費が予算計上されているのでしょう。

 これに対し、例えば熊本県のキャラクターである「くまモン」は、いろいろな商品に宣伝用に登場して使用されていますから、そのキャラクターを使用しているメーカーは使用料を熊本県に支払っているのでしょう。そして、これがキャラクターの商品化利用の原則ですから、彦根市にあってもキャラクターを一般企業等に使用させて使用料を取る戦略をとればよいのです。そうすれば、人件費については市が負担するのではなく、徴収したライセンス料の中から支払うようにすればよいのです。そのようなアドバイスを、彦根市民や滋賀県民から彦根市長に送信してはどうでしょうか。

 

3.私は、毎日発行されて家の玄関に届く新聞の愛読者であり、出張などで朝、家にいない時は駅で地方紙を買い、国内外の動きとともに地方の動きを読んでいます。

 そのような新聞において記事の見出しにつづいて目に付くのは広告であるところ、当所で登録出願の代理をして登録し長年経つ商標「SUWADA」について大広告を、私は最近、朝日新聞夕刊一面下に出たカラー広告(タテ10cmヨコ19cm)で見ました。この広告は、原物写真をはさんで、赤色で「銘品!!諏訪田爪切りクラシック!」との大見出があり、その下方に「世界に誇る三条の研ぎ!」のキャッチフレーズがあり、「厄介な巻き爪,厚く硬い爪等やさしくサクッとよく切れます!」「限定200丁」「材質/本体:ステンレス刃物鋼 大きさ/全長12cm 重さ/85g 色/シルバー 付属品/メタルケース 日本製」「税込価格7,020円」と記載されているのです。(朝日新聞2019年3月22日夕刊)

 ところで、私は、新潟県三条市に事務所を設置していた約50年以上前に、新商標の出願代理を委任された時にいただいたその爪切りを現在でも使用しているのです。その爪切りのデザインは当初より今日でも変わっていないことから、「クラシック」と名付けられているのでしょう。

 「わずかな光さえ通さない完璧な噛み合わせと、なだらかな刃先のカーブが特徴で、50工程にも及ぶ緻密な技法で丁寧に仕上げた手作り品。その匠の技はテレビでも度々紹介される程の名人芸。・・・」などと記載されています。

 私は、「諏訪田爪切り」を開発した小林騏一さんを三条市の名誉市民に推薦したいと思っているのです。 

 なお、商標「SUWADA」は、EUなどの外国においても登録されています。

 

4.「3月10日」は「東京大空襲74年」として記念日となっているところ、昭和20年3月10日未明に、米軍のB29が300機以上、東京上空にやってきて、焼夷弾を投下した無差別爆撃で、東京の下町である墨田区,江東区,台東区などの人口密集地では10万人以上の死者を出したのです。当時は、国民学校(小学校)の3年以上は、学童疎開者として家族から離されて集団で新潟や長野や群馬などの地方へ疎開していましたが、保育所の園児についても、集団疎開させる「疎開保育」が保母とともに行われていたという事実があったのです。(産経新聞2019年3月10日22頁)

 

5.かつて文芸評論家として著名な古谷綱武の秘書となり、その後結婚された吉沢久子(本名・古谷久子)さんが、3月21日に心不全で死去(101才)されました。1918年東京生まれですが、古谷氏が死去された後は、新聞に料理のレシピを書き始め、NHKの「きょうの料理」などのTVにも登場され、家庭料理の工夫を紹介したり、家事全般について巾広く提案され、生活者としての評論活動に尽力された人物です。著書に「幸せになる長寿ごはん」「100才になっても!これからもっと幸せなひとり暮らし」などがあり、最近まで新聞,雑誌などに名前が出ていた人です。

 もう1人、女性の科学者として著名な米沢富美子さんは1月17日に心不全で死去されました(80才)。私とは専門分野が全く違うのでその人物像についてはあまり知りませんでしたが、京都大学出身の物理学者として著名な人物で、わが国の女性科学者として草分けであり、アモルファス(非結晶物質)研究の第一人者ですが、一般向けのエッセーも多く、社会と科学とを結ぶ活動に貢献された人です。

 私は最近、NHKの「ラジオ深夜便」を聴いていましたところ、新婚当時、証券会社マンの夫が米国へ勤務になることが決まると、自身も海外留学を希望し英国の大学へ留学して研究することにしたというのです。その大学では、申請しましたら、学費や生活費も支給してくれたようです。また、研究に没頭して睡眠時間が殆どなくなることもあると言われていました。慶応大学に理工学部が新設された時に京都から転勤されて教授となり、1997年には日本物理学会の会長も務められた人物(第52期)です。1996年に発表された「新しい金属―半導体転移の機構の発見」によって、名実ともに理論物理学の第一人者として活躍された方です。 

 もう1人、有名人の死去のお知らせをいたします。プロレスラーで著名な米国人「ザ・デストロイヤー」(本名 リチャード・ジョン・ベイヤー)さんで、88才の長寿でした。わが国のプロレス界の草分けの力道山やジャイアント馬場らとの試合では、必殺技の「四の字固め」で勝利していましたが、覆面レスラーとして著名で素顔を見せることはなかったのです。63才で現役を引退した後は、米国では指導者として活動し、日本でもレスリングの普及に努め、障害者や高齢者の施設に寄付をするなどの社会活動も続けて来た人物です。

                       

   (産経ニュース2019年1月22日)      (朝日新聞デジタル2019年3月8日)

 

 

 

6.今月の「裁判例研究コーナー」では、次の5件について紹介します。

 

(1)歌手「ASKA」楽曲著作権侵害損害賠償請求事件:東京地裁平成30年

   12月11日(民47部)判決<請求認容>➡D−123

(2)登録商標「envie CHANPAGNE GRAY アンヴィシャンパングレイ」無効審決

   取消請求事件:知財高裁平成31年2月5日(2部)判決<請求棄却>

   ➡G−259 別紙

(3)登録商標「コナミスポーツクラブマスターズ」無効不成立審決取消請求

   事件:知財高裁平成31年2月6日(3部)判決<請求棄却>➡G−260

(4)登録商標「コナミスポーツクラブマスターズ」無効不成立審決取消請求

   事件:知財高裁平成31年2月6日(3部)判決<請求棄却>➡G−261

(5)登録商標「ラベル図形」無効審決取消請求事件:知財高裁平成31年2月

   19(4部)判決<請求棄却>➡G−262

 

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