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2020年3月1日



 
近 況 雑 感

1.本欄において以前紹介した著作権関係の裁判事件として、ヤマハ関係の音楽教室事業者249名と個人の音楽教師2名が、JASRACを相手に、「音楽教室における演奏については、著作物使用にかかる請求権はない」とすることの確認を求めた訴訟の対する東京地裁判決が、2月28日に言い渡されたとの記事が、2月29日の朝刊に報道されていました(東京地裁民事40部 佐藤達文裁判長)。

 前記JASRAC事件の判決文は長文なので、本欄における内容紹介は4月号にいたしますが、敗訴した原告側は控訴する予定とのことです。私は地裁判決の内容はまだ読んでいませんが、端的な印象としては、地裁判事らの法規定の解釈は狭すぎるのではないだろうかと思います。もっと演奏教育における公益性や例外性を承認するような世界観を、裁判官らは持つべきではないでしょうか?

 

2.久し振りに「静岡新聞」の2月24日(日)号を買って22面を見て嬉しくなりました。リチウムイオン電池の発明者でノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんの直筆の研究リポートが、旭化成(株)水島製造所(倉敷市)に保管されている、という記事が写真入りで掲載されていたのです。

 リポートは、1970年代後半〜80年代の吉野さんの研究記録で、厚さは5cmほどであり、ここには電気を通すプラスチック「ポリアセチレン」の研究から、リチウムイオン電池の原型が生まれる軌跡などが綴られれているというのです。

 2015年、富士市にあった同社の吉野研究室に所属していた松岡直樹さん(44才)が、背表紙に「吉野」とある廃棄前のファイルを発見し、A4判の用紙には研究の一端が鉛筆で丁寧に記してあったというのです。

 松岡さんは当時からノーベル賞受賞を信じていたとして、「発明者としての証拠となる」と、原本の保管を吉野さんに進言したといわれています。

               (静岡新聞2020年2月24日22面)

 

3.私は個人的に信頼を寄せている韓国のKIM&CHANGの「Newsletter Feb. 2020」によりますと、「アパレル製品などに関する韓国デザイン登録のための審査期間が10日に短縮」との見出しのレポートがありました。「テキスタイルデザイン」に属するファッション性のある当該物品は、同国では無審査登録の対象になっているのかと思っていましたが、現在は審査期間を短縮する対象になっているところ、2020年1月以降は審査期間を10日間に短縮すると発表したとのことです。

 テキスタイルデザインのファッション性を考えれば、わが国特許庁においても見倣ってほしいものです。そうすれば、意匠登録のための出願件数の減少化に歯止めをかけることができると思います。出願日から2か月位で審査はできるはずです。

 

4.東京大学名誉教授で、京都造形芸術大学学長の芳賀徹さんが胆のうがんのため、東京都北区の病院で2月9日に死去されました(88才)。評論家としても有名であった芳賀先生の論評については、私も本欄で比較文学のことで紹介したことがあったと思いますが、ドナルド・キーンとの交流があった人です。残念なことです。

 もう1人の東京大学名誉教授の小林直樹さんが2月8日にくも膜下出血で死去されました(98才)。小林先生は学徒動員で陸軍に入隊されたそうです。戦後は憲法学者として著名になり、青山学院大学でも教鞭をとられていました。(3月3日記)

 米国で有名な映画俳優のカーク・ダグラスさんが、2月5日に103才で死去されたと、息子の俳優のマイケル・ダグラスさん(75才)が発表した、と新聞は伝えていました。「炎の人ゴッホ」や「OK牧場の決斗」で主演された大俳優の1人であったのですが、ハリウッドの俳優としては長寿を満喫された個性的な名優でした。

 野村克也さんが2月11日に急逝されました(84才)。先日、金田正一の葬儀に出席していた姿をTVで見たのに驚きました。彼の恐妻が亡くなって以来、急に元気が無くなったようだと、周りも心配してたようです。

 私は少年の頃から、プロ野球では山本(鶴岡)一人監督の南海ホークスのファンであり、高卒の野村さんが入団した当時、南海には筒井というキャッチャーがいました。投手柚木、1塁飯田、2塁松井、3塁陰山、遊塁木塚、左塁堀井、中堅  、右塁笠原という選手の集合体のチームカラーが好きだったのです。

 現在「ホークス Hawks」の名称はソフトバンク球団にありますが、そのチームカラーは今は全く違います。私としては、現在の「日本ハムファイターズ」に、似たチームカラーを見ていますが、これは栗山英樹監督のせいでしょうか。

 

 

5.今月の「裁判例研究コーナー」では、次の4件について紹介いたします。

 

(1)「虚偽事実の告知流布」不正競争行為差止等請求事件:東京地裁平成30年

   8月31日(民40部)判決<請求認容>➡C2−47

(2)「虚偽事実の告知流布」不正競争行為差止等請求控訴事件:知財高裁平成

   31年2月21日(2部)判決<控訴棄却>➡C2−47−1

(3)「写真」著作権侵害差止等請求事件:東京地裁令和1年9月18日(民29部)

   判決<請求認容>➡D−131

(4)「彫刻の著作物」著作権侵害差止等請求事件:大阪地裁令和2年1月14日

   (21民部)判決<請求認容>➡D−132

 

 

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