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2021年4月1日



 
近 況 雑 感

1.音楽教室における生徒によるレッスン演奏について、楽曲の著作権使用料を教室はJASRACに支払う義務があるか否かが争われた東京地裁判決(平成29年(ワ)第20502号,同第25300号)に対する控訴審判決が知財高裁で3月18日にあり、控訴は認容されたのです。この裁判例については次号の本HPに掲載しますが、妥当な判決であると、私は思っています。
 音楽教室における演奏の主体は生徒であり、受講料を支払って特定の講師に聞かせる目的で行われるのですから、生徒に演奏権の侵害が成立する余地はないと判決は結論付けたのです。しかし、JASRACは上告したようです。

 

2.文科省の外局である文化庁の長官であった元東京芸術大学教授の宮田亮平さん(75才)が3月31日に退官され、作曲家の都倉俊一さん(72才)が4月1日に就任されることになりました。都倉さんは「どうにもとまらない」、ピンクレディーの「ペッパー警部」「UFO」「サウスポー」などのヒット曲を創作されましたが、長いことJASRACの会長であり、その後は特別顧問を務められていたのです。
 文化庁は著作権法を所管する官庁ですが、都倉さんはJASRACの会長時代には著作権の保護期間を米国並みに、著作者の死後70年に延長したという実績のある人物です(著51条)。
 文化庁長官という地位は宮田さんの場合もそうであったが、わが国の芸術文化の象徴的存在でありますから、適任であると私は思います。
 今日のわが国の音楽事情をいえば、巷に多い「音楽教室」に対する取扱いをどう考えるべきかであります。

 

3.私は、自宅では昔から朝日新聞を定期購読していますが、それとは別に気になる他紙を出勤時に駅やコンビニで買うことがあります。
 私は3月10日(水)の朝、地元紙である「東京新聞」を期待して購入しましたが、やはりその一面のトップ記事として「東京大空襲きょう76年」という見出しの記事が出ていました。そして、26面には「被災の空襲 地図で迫る」として航空写真とともにいろいろな地図が掲載されていました。この記事によれば、墨田区内で焼失した家屋については地図化されていたが、東京への空襲は約100回に及んでいたが、その被害は軍や国は把握していたが、国民には知らされなかったといいます。
 ところで、米国は日本全土を空襲して焼失したが、そのために開発したのが「油脂焼夷弾」でした。つまり、日本の家屋等は主に木造であるから、最初に油をまいて着火すれば、最も効率的な攻撃法であることを発見していたのです。
 私自身は小5の頃に、新潟県長岡市で空襲に出合ったのですが、夜9時ごろに空襲警報がラジオから流れて間もなかったのですが、寝ていた母親や子供たちは、広い畠の中に掘って作って避難した防空壕の入口から外を見たとき、雨が降って来たのかと思った。後でわかったのですが、それは雨ではなくガソリンでした。米軍はまずガソリンを散布した後に、焼夷弾を投下したのです。断面六角形をした焼夷弾は分裂することなく地上に突き刺さっていたものもありました。近所の大人から言われたことは、危険だからそれを抜き取るなということでした。

 

4.ところで、建設予定であった「東京都平和祈念館」のための倉庫の中には、自分の経験を後世に伝えたいと思い、都が収集した証言ビデオ300本以上が放置され、公開されない状態が20年以上、続いているというのです。これについては、作家の早乙女勝元さん(88才)は、大声を上げているのです。
 時間をかけてせっかく収集したビデオや書物を埋もれたままにしておくことは日本人の先輩たちが経験した戦争の体験をホゴにするものですから、記録に残すことの大切さを、われわれはよく知らなければなりません

 

5.この日の東京新聞26面の記事には、「あの日の記憶」と題して、孤児となった2人のことが現在の年齢(89才)(86才)と共に実名で記事となっています。この内、大塚裕司さん(86才)は当時、縁故疎開で伯父さんのいる燕市に来ていたのですが、3月11日には、江東区森下の生まれ育った家屋は焼失しかつ家族も亡くなったのです。大塚さんは戦後、新制中学になっても帰京はせず、燕市に残り中学を卒業後に帰京したというのです。大塚さんは、中学卒業後は屋根瓦の製造職人となり、70才になるまでその仕事をしていたというのであり、現在84才の妹も元気であるというのです

 

6.私は日本マンガ学会の設立時に知り合った清水勲さんが、前立腺がんのため3月2日に死去されました(81才)。私はマンガ学会が設立された当時に友人になりましたが、朝日新聞によれば、漫画・風刺画研究家として有名であり、「サザエさんの正体」「サザエさん事典」などサザエさんに関する著作で知られています。(朝日新聞2021年3月9日30面)              

 

7.ところで、昨年、誤嚥性嘔吐によって救急搬送されていた加山雄三さん(83才)が、治療が終わり、音楽活動を本格的に再開されるということを朝日新聞んが伝えていました。ちなみに、4月11日には新曲を配信するというのです。(朝日新聞2021年3月26日35面)
 もう1つ加山雄三さんについてのニュースをお知らせしますと、神奈川県茅ケ崎市で育った加山雄三さんの声をデジタル合成技術で制作した音声案内が、4月5日から市役所や市立病院,駅ビルなどで始まるというのです。

 加山雄三さんの本名は池端直亮ですが、母親の兄弟の大竹進さんは弁理士なのです。私は大竹進先生には特許庁近くのビルの事務所で面会したことが何回かあります。

            (朝日新聞2021年3月29日27面)               

 

8.加山雄三さんは「若大将」と呼ばれており、多くの若大将シリーズの映画を制作されて人気を集めた人物ですが、その映画の中には「青大将」という名称の役で登場した映画俳優の田中邦衛さんがいます。彼は、3月24日、老衰のため死去されました(88才)。
 田中邦衛さんは岐阜県出身で、1930年に俳優座の養成所に入り、俳優への道を歩いて来たのです。
 邦衛さんはシリーズドラマ「北の国から」では、父親役で熱演されましたが、子役だった吉岡秀隆は「自由の森学園高校」(飯能市)の卒業生です。この自森学園のことは私はよく知っています。というのは、私の2人の娘は自森学園の出身です。(2021年4月5日追記)

            (産経新聞2021年4月3日25面)              

 

9.もう1人、かつて本HPでも紹介したLED開発に貢献した赤崎勇さんが、4月1日に肺炎のため名古屋市の病院で死去されました(92才)。ノーベル物理学賞は名古屋大学の天野浩さんとカリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二さんらと共同で受賞されたのです。(2021年4月5日追記)

               (産経新聞2021年4月3日1面)

 

10.なお、私は池端直亮さんの代理人として特許出願をしたことがあり、発明の名称は「ギター」です。エレキギターの本体にLEDを装着した発明をされたのであり、審査請求はしませんでした。(2021年4月5日追記)

              

 

 

11.今月の「裁判例研究コーナー」では、次の4件について紹介いたします。

 

(1)長唄囃子「望月流」宗家家元の名称使用差止請求事件:東京地裁令和2年

   3月25日(民29部)判決<請求認容>➡C2−50

(2)長唄囃子「望月流」宗家家元の名称使用差止請求控訴事件:知財高裁令和

   3年1月26日(2部)判決<請求棄却>➡C2−50−1 

(3)登録商標「久保田メソッド(AKANON)」無効審決取消請求事件:知

   財高裁令和3年1月21日(4部)判決<請求棄却>➡G−303

(4)登録商標「ベガス」取消審決取消請求事件:知財高裁令和3年2月3日

   (1部)判決<請求認容>➡G−304

 

 

12.このHPに掲載されている私の論文,論説には著作権が与えられていますので、無断複製を禁止いたします。もし引用される場合は、必ずその出所を明記して下さるようにお願いいたします。 All Rights Reserved.


 
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