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2017年1月1日



 
近 況 雑 感

 新年おめでとうございます。

 

 また新しい年を迎えて新しい仕事ができることを嬉しく思います。

 大自然の大生命の流れる人の世において、皆々様の顔を浮かべながらよい仕事ができることは、本当に幸せであり、今年も皆様方の幸せに貢献すべく最大の努力をいたしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 

さて、新年に当たり、私は今年こそはと思っていることは、長年温めて来た意匠法の基本となる「教科書」を出版することです。大学などで教師が教えたり、弁理士試験のために受験生が勉強するための教科書を出版することは、「受験新報」(法学書院)への連載が終わった時からの夢でしたが、今まではそのための時間の余裕がなかったのです。

 私は、長年、弁理士として知的財産法(無体財産法)の実務にたずさわりながら、多くの研究論文や判例批評を発表して来た者ですが、意匠法ほど難しくかつ面白い法分野はないと思っています。それは、意匠法の保護を思考する基本的な方法には、意匠(Industrial Designs)保護のために、パテント・アプローチ,コピーライトアプローチ,デザインアプローチの3つの道が存在することがわかったからです。法的保護の方法を考えることは、特許法,商標法,著作権法の各法にも言えることであり、それぞれの法分野における哲学を学ばなければ、正しい立法も判決もそして実務も円滑にはできないということです。

 私は、それを教えるための教科書を刊行したいのです。

 

ところで、昨年11月4日に、わが国特許庁は、日米欧中韓の意匠五庁(ID5)の会議を11月1日2日に北京で開催し、今日、世界の90%の意匠出願を受理する五庁間における制度の相互理解の促進とユーザーの利便性の向上を目指す各種プロジェクトに、今後ID5間で協力し取り組む旨の共同声明が採択されたことを発表しました。意匠五庁会議の第1回が開催されたのは2015年で、昨年は第2回目ということです。(IDとは、Industrial Designの略と思います。)

 これによりますと、世界の五庁会が今回採用したプロジェクトのうち、JPOがリード庁となったテーマは、@意匠分類に関する協定及び実務の研究、A意匠出願へのグレースピリオドの適用に関する比較研究、B意匠イノベーションのための効果的な保護手段としての部分意匠の比較研究、C意匠統計のとりまとめです。

(http://www.meti.go.jp/press/2016/11/20161104003/20161104003.html)

 しかし、私としては、意匠法と著作権法との接点にあるデザインの妥当な保護方法、これに関連するキャラクターマーチャンダイジングの保護方法としての商品化権法の制定、そして韓国がすでに導入しているファッション性のあるデザインについての非登録デザイン権制度について、わが国においても導入を検討してほしいと思っているのです。これは、応用美術(an artistic work applied to articles)の保護問題にも当然関連しています。 

 

3.映画や小説の「題名」についてかつて著作権侵害が問題になったことがありますが、最近はあまり問題にはならないところ、作品自体が超有名になっている話題のアニメーションがあります。その題名は「君の名は」です。

 ところが、次に掲げる歌詞の一部は、戦後間もなくNHKラジオで毎週連続放送され、その後、映画にもなった菊田一夫作「君の名は」の歌詞の一部であり、歌手は織井茂子さんです。

「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ。」

「君の名はと 尋ねし人あり その人の名も知らず 今日砂山に ただ一人来て 浜昼顔に聞いてみる」(この歌詞は、私の記憶で思い出しているので、正確でないかも知れません。)

 2つの題名の同一は、同じ映画の分野であることから、著作権侵害とはならないのでしょうか?

 

4.今月の「裁判例研究コーナー」では、次の3件について紹介します。

 

(1)「加湿器」不正競争差止等請求控訴事件:知財高裁平成28年11月30日(2

   部)判決<一部認容>➡C1−71−1

(2)「空気の電子化装置」実用新案登録無効審決取消請求事件:知財高裁平成

   28年10月31日(2部)判決<請求認容/審決取消>➡I.2−9 

(3)出願意匠「包装用容器」拒絶査定審決取消請求事件:知財高裁平成28年11

   月10日(3部)判決<請求棄却>➡B1−60 引用意匠1   

    

 

     

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